30歳。2人の子持ち親父の育児・仕事日記

30代中盤男性の育児日記です。共働き、男の子2人の4人家族。育児について、仕事について、お金についてを徒然なるままに。

「『ほとんどない』ことにされている側から見た社会の話を」を読んで。

小川たまかさんの本。

 

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とても良い本でした。なぜか昨日、自分のツイートが結構RTされたのでビックリ。400弱だけど私には多いのよ。あとで読むのをRTするのがメインの使い方だから、そんなに読まれないのよ。というか俺しか読まないのよ。

 

さて。なぜ私がこの本にそこまで感銘を受けたのか。書きます。

 

私はマジョリティです。

私はこのブログ通り30代で既婚子持ち男性。マンションを購入し、子供は運良く認可保育園に通えている。仕事も順調、とは言わないがある程度の収入もあるし、やりたいこともやれている。

 

はっきり言って、マジョリティもマジョリティ。「『ほとんどない』ことにしている側」でしょう。そんな私と同じ属性を持つ人や年配の男性、さらには一部の女性からも、この本に抵抗感を覚える人がいるでしょ。反発はしないまでも、腑に落ちない人もいるでしょう。

 

 

で、私はそういう感情を否定する必要はないと思うんです。

私のツイートをRTしてくれた方の中には「ダメだ!」「弱者の立場を理解すべきだろ!」みたいな人もいます。でもね、この本を、弱者(この言葉は好きではないですがあえて使わせてもらいますね)の意見を全肯定すべき!からでは何も始まらないはずなんです。

 

 

本の中に特に印象に残っているエピソードがあります。

ここからはぜひ、本を読んでからにしてもらえると嬉しいです。

 

 

中絶を揶揄したような4コマ漫画に対し、女性達が抗議をしました。しかし、筆者は謝罪をすることはありませんでした。しかし、その後、女性たちの意見を聞き、フェミニスト寄りの4コマ漫画を書いたそうです。

 

これは少し前の時代の話だそうです。小川さんも指摘する通り、炎上謝罪を繰り返すのは不毛。そこからは何も産みません。炎上して、謝って炎上して、謝って謝罪よりも、その後に何を産むかが大切なんです。

 

 

対話をするためには相手を知ることが必要です。対話をするためには自分の意見も必要です。

 

「ないことにされている側」を知らなければ何を話せばいいか分かりません。

「ないことにされている側」への意見を言わなければ対話になりません。

 

対話をするために、まず知ろう。本を読もう。

 

相手を知るのって絶対に知識だと思うんです。感性で理解しようとしても出来っこない。想像しても絶対分からない。頭で知って頭で理解する。心で共感しようとかマジで無理です。知識です。LGBT差別も、部落差別も、ブラックフェイスだってそうです。何を彼ら彼女が嫌がっているのか。知ればいい。知るしか方法はないんです。

 

その後、共感するなり反発するなりは自由。もちろん、ただ罵声浴びせるとか、人種差別的な発言はNGね。まず理解しようと努力して、その上で意見を発することが大切なんです。

 

 

とにもかくにも、いい本でした。このタイミングで読めて良かった。

 

最後に今日の1枚。@銀座ホコ天

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